次世代DVDはなぜHD DVDの撤退で終わったのか
2008-10-08(水) 14:01 | 三浦周時
次世代DVDとして熾烈に戦ったBlu-ray Disc(ブルーレイ・BD)とHD DVD(エイチディーディーブイディ)の軍配があがり、HD DVDの撤退が決まって半年余り経った。
米映画会社などの各コンテンツメーカーがそれぞれどちらの陣営に就くかから始まり、BD陣営が先手を打ち、マイクロソフトがHD DVD陣営に就いたりとどちらにも期待の高まる形で決戦の火蓋は落とされた。
そうやってしのぎを削った結果、どちらも更なる進化を経たので戦った意義は大いにあるし、何よりも価格競争で消費者のメリットは大きかった。
半年も経ってなぜ今頃HD DVDの話題なのかというと、実はHD DVDのネーミングが悪かったのではないかと思うきっかけがあったから。
無人月面探査船かぐやが撮影したハイビジョン映像が見たくて、まだ普通のDVDプレイヤーしか持ってない自分はDVDソフトがあるかどうか、Google検索で探してみて感じた。
HD DVDとDVDの名称が似すぎている。
HD DVDとDVDの両方が含まれるページは「DVD」で検索できる。
だから「かぐや DVD」で検索すればスペースで区切られた二つのキーワードに合致するのでHD DVD版、DVD版両方のかぐやに関するページが検索できる。
もしHD DVDを検索結果から排除したければ「かぐや DVD -HD」と入れるところだが、そうすると「HD」が含まれるページはすべて排除されるので「このDVD製品はHD DVD版の発売予定はありません」だとか「HD DVD版もあります」と書かれているページも排除されてしまう。
これがBDだとどうか、日本語だと「Blu-ray」だったり「ブルーレイ」だったり揺らぎがあるが、少なくとも検索する時にDVDとはっきり別のものとして検索できる。
当然ながらBDもHD DVDも日本だけが市場ではないし、世界中のメーカーがハード・ソフト両面でかかわってくる。
この検索のしづらさは世界中で同じだったはずだ。
・・・昔から商標というのは販売戦略や製作者の思い入れ、消費者へのわかりやすさなど考え抜かれていて、類似品の氾濫を抑える意味でも商標権というものは大切に法で守られてきた。
個人的にはBDもHD DVDもどちらに軍配があがってもおかしくないと思っていたし、もっと長期化すると思っていた。性能やコストパフォーマンス、コンテンツなど総合するとまだまだ勝負はついていなかった。
2月にHD DVDの撤退のニュースを見た人たちは「え?もうおわり?」と思った人も多いのではないか。
かつて我々ITチームitkaiもITカイという名称だったが、検索エンジンで検索すると不都合があったために、アルファベット小文字のitkaiに改称した。
手前味噌だが楽しいモグラクラブもオリジナリティという面でも、印象に残りやすい、忘れにくいという意味で優れたネーミングだと思う。
これからの時代、検索される側になったときのことを考えてネーミングには慎重になる必要がありそうだ。