狩の名手として自他ともに認めるイヌがおりました。 ある日、そのイヌが森のなかでウサギを追いかけましたが 逃げられてしまいました。 それをみてヒツジ飼いが 「あんなにチビなウサギなのにオマエさんより足が速かったんだな」 とからかったので、イヌはこう弁解しました。 「死ぬか生きるかのところで必死になっているときは、 ウサギだってヒョウのように素早く走ることがあるのさ」